わたしとしまねNo.01
住み継いできた人の想いを残したい
古民家に魅了され、古民家の再生プロデューサーとして活動する江角加奈さん。住宅のリフォームだけでなく、奥出雲町の地域おこし協力隊としても古民家活用の道を探っています。
天井裏に隠れていた大きな梁(はり)、くぎを使わずに組まれた木材、随所に施された細やかな意匠。築125年の古民家には、長い年月を刻んできた重みがありました。5年前、前職で担当した改修現場で目の当たりにした江角さんは大きく心を揺さぶられ、「職人が技巧を凝らし、何代にもわたって住み継がれてきた家。こういう建物を残していかないといけないと直感的に感じました」といいます。
県外の工業大学で建築を専攻。県外での暮らしは刺激的でしたが、「人は多いのに、どこかひとりぼっちのような寂しさ」を感じ、卒業後は地元に戻る道を選びました。松江市内の建設会社に就職し、8年間、新築住宅やリフォームの現場監督として経験を積みました。
転機となった古民家との出会いで、「職人伝統の技術や住んできた方の想いを大切にしたい」との考えが生まれました。自分の店を構えた家族の姿にも勇気をもらい、しまね起業家スクールを受講。退職後、令和6年に「結雲」を開業しました。現在は住宅リフォームや店舗改修工事の請負を中心に手がけるほか、古民家改修の現場管理や同業他社からの依頼で図面作成などを行っています。
今年4月からは奥出雲町に移住。町内には今も立派な古民家が現存しており、それらを生かしながら後世に残していきたいという思いから、地域おこし協力隊としての活動も始めました。「いろいろな人とつながり、活用の道をみんなで造り上げていきたいです」と話します。
古民家プロデュース結雲(ゆいも)
江角加奈(えすみかな)さん
松江市出身。古民家にロマンを感じ、古民家プロデューサーとして起業した。四駆の車とキャンプが好きで、愛車で静岡まで行ったことがある。
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